猫の寿命が伸びるにつれて高齢期との向き合い方や健康維持について考える飼い主さんが増えました。
人と同じように歳をとって筋力が衰えたり、免疫力が下がったり、高齢になることで病気にかかりやすくなります。
獣医療においても、長寿化が進むとともに、猫も人間と同じような病気にかかる可能性がわかってきています。
今回は老猫がかかりやすい病気のランキング、症状ごとにわかる老猫がかかりやすい病気を紹介します。
タップできる目次
【2020年最新】7歳以上の老猫がかかりやすい病気
一般的には7歳からが高齢と言われる猫。
高齢猫がかかりやすい病気は下の5つが上位に食い込んでいます。
参照:
ipet「ペットの保険金請求が多い傷病のランキング2020」
調査期間:2019/1/1~12/31
調査サンプル数:46,933件
老猫がかかりやすい病気5位|膀胱炎
猫はもともと砂漠に住んでいたため、水をたくさん飲まなくても生きていけるようにおしっこを濃縮して残った水分を体内で再利用しています。
腎臓や膀胱が優秀だからこそ、猫の老化に伴って泌尿器系の病気も多くなります。
「雄猫」「太っている」子がかかりやすいので注意が必要です。
また、太っている子は冬になる水を飲む量が減ったり、トイレに行く回数が減ったりすることがさらにかかりやすくなります。
参照:アクサダイレクト
老猫がかかりやすい病気4位|皮膚炎
皮膚炎(皮膚病)になる原因は、感染を起こして皮膚病になる、過剰グルーミング、ノミダニなど様々です。
軽傷〜重度までありますので、飼い主さんが日頃からチェックをしてあげてくださいね。
参照:価格.com保険
老猫がかかりやすい病気3位|心臓病
猫の心臓病は人と同じように、年齢と共に発症率はあがります。
発症しやすいのは「心筋症」という病気で、心筋が正常に機能しなくなり体に十分な血液を回せなくなります。
心筋症は初期症状がほとんどなく、食欲不振、元気がない、ぐったりしていたらすでに進行しているためすぐに病院に連れて行ってあげてください。
老猫がかかりやすい病気2位|腫瘍
「ガン」の悪性腫瘍は、良性腫瘍と比べて進行が早く、様々な部位に転移し成長するため、治療が難しい病気です。
高齢猫ではリンパ腫や乳がんがなりやすく、特に乳がんは早期に避妊をした猫の約7倍の発症率と言われています。
老猫がかかりやすい病気1位|腎臓病
老猫は加齢にともない、じわじわと腎臓の機能が低下していきます。
腎臓病こと腎不全は進行の速さで「急性」と「慢性」の2種類に分けられます。
慢性腎不全は飼い主さんがしっかり向き合えば、長生きしてくれることが多い病気です。
急性の場合、腎臓が一気に機能しなくなるため最悪の場合、1日で死に至る可能性も考えられます。
老猫が症状ごとのかかりやすい病気
多くの病気にとって早期発見と早期治療が大切です。
少しでも飼い主さんの判断のお手伝いになるように、老猫の様子から考えうる病気をまとめました。
ここに書いてある病気が全てではないので、
「元気がない、食欲がない、いつもと違う」少しでも愛猫の体調に疑問を持ったらすぐにかかりつけの動物病院に連れて行ってあげてください。
- ウンチやおしっこ
- 皮膚
- 食欲や体重
- 目
- 鼻
- 口
- 足・歩き方
- 行動
8つの症状に分けて紹介していきます。
参照:
書籍「猫とさいごの日まで幸せに暮らす本」著:加藤由子
にゃんぺでぃあ
猫と暮らしの大百科
ウンチやおしっこの状態からわかる老猫の病気
✔️おしっこの色が赤い
- 尿道炎
- 尿路感染症(白く濁ることもあり)
- 玉ねぎ中毒&ヘモプラズマ中毒
- 膀胱腎臓の腫瘍(ガン)
- 溶血症
✔️おしっこの量が少ない
- 尿道炎
- 膀胱炎
✔️おしっこの量が多すぎる
- 慢性腎不全
- 糖尿病
- 甲状腺機能亢進症
- リンパ腫
✔️失禁
- 尿道炎
- 認知障害症候群
✔️トイレで鳴く
- 尿道炎
- 尿路結石症
皮膚の状態からわかる老猫の病気
✔️しこりがある
- 乳腺腫瘍
- 扁平上皮癌
- 肥満細胞腫
✔️フケが多い
- 甲状腺機能亢進症
✔️リンパ節の腫れ
- 猫エイズ
- リンパ腫
- 猫白血病ウイルス感染症
✔️カサブタやただれが治らない
- 扁平上皮癌
食欲や体重からわかる老猫の病気
✔️痩せる
- リンパ腫
- 猫エイズ
- 猫伝染性腹膜炎
✔️食欲がない
- 肥満細胞腫
- 猫エイズ
- 猫伝染性腹膜炎
- 歯周病
- 口内炎
✔️水をたくさん飲む
- 慢性腎不全
- 糖尿病
- 甲状腺機能亢進症
- リンパ腫
目の状態からわかる老猫の病気
✔️左右の瞳孔が大きく違う
- 網膜剥離
✔️瞳孔が白く濁っている
- 網膜剥離
鼻の状態からわかる老猫の病気
✔️鼻水がでる
- 猫エイズ
- 猫白血病ウイルス感染症
- 猫風邪
- クリプトコッカス症
- 鼻や口の中、その周辺の腫瘍
口の状態からわかる老猫の病気
✔️よだれが出ている
- 歯周病
✔️口臭がにおう
- 歯周病
✔️歯がぐらついている、抜ける
- 歯周病
✔️歯茎からの内出血
- 歯周病
✔️口内炎
- 猫エイズ
- 猫白血病ウイルス感染症
- 歯周病
✔️呼吸が荒い
- リンパ腫
足や歩き方からわかる老猫の病気
✔️足をひきづる
- 関節炎
✔️爪が伸びるのが早い
- 甲状腺機能亢進症
行動からわかる老猫の病気
✔️異常に活発になる
- 甲状腺機能亢進症
- 認知障害症候群
✔️なんども食事を欲しがっている
- 甲状腺機能亢進症
- 認知障害症候群
✔️攻撃的になる
- 甲状腺機能亢進症
- 認知障害症候群
✔️寝てばかりいる
- 関節炎
✔️大声で鳴き続ける
- 認知障害症候群
✔️徘徊
- 認知障害症候群
✔️嘔吐
- 肥満細胞腫
- リンパ腫
- 猫伝染性腹膜炎
最後に
今回は老猫がかかりやすい病気や症状から考えられる病気を紹介しました。
少しでも異変を感じるようでしたらすぐに動物病院へ連れて行ってください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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