元気だった猫も人間と同じように、歳をとって身体に衰えや変化がみられるようになります。
成人と高齢では摂取カロリーや食べる者も変わってきます。
シニアの猫には、成猫用のフードだとタンパク質が多すぎて消化に負担がかかることもあるそうです。
見た目は変わらないように見えても、老いは確実に近づいてきます。
大切な家族が永く健康で過ごせるように、7歳を過ぎたらキャットフードを見直してみてください。
- シニア猫用のフードは小粒の方がいいの?
- 他の飼い主さんがあげているシニアフードは?
今回はシニアになった猫の食事についての基礎知識や高齢の猫におすすめの小粒タイプのキャットフードをご紹介します。
タップできる目次
シニアフードの基礎知識
猫用シニアフードの目的は「高齢猫の健康と免疫力を維持すること」です。
- 仔猫用は成長
- 成猫用は健康維持
上のようにキャットフードは、猫のライフステージによって栄養設計の目的が違っています。
人でも年齢によって食べるものが全然違いますもんね。
シニア猫用のフードは健康と免疫力を維持するために以下のような特徴があります。
高齢猫の健康と免疫力を維持のために
- ビタミンC・Eなどの抗酸化物質の強化(老化などに効果がある)。
- お腹に優しい米などの炭水化物を使用。
- 高齢の猫に最適な量のミネラルを含有。
- 関節の健康のためのグルコサミン配合。
- タンパク質の強化。
- 体のエネルギーとなるオメガ脂肪酸を配合。
老猫に体調の変化に起こりやす症状に「関節炎」「便秘」「歯周病」「心臓病」「腎臓病」があります。
これらの老猫に多い病気を予防するためにも、免疫の維持や、病気そのものを防ぐために老猫用のキャットフードがあります。
猫の高齢期は7歳から
- 中高齢期:7歳〜(人の場合:44歳)
- 高齢期:12歳〜(人の場合:64歳)
猫の高齢期は7歳から始まります。
人なら44歳。ちょうどカラダに不調が出始める年齢です。
この前迎えたばかりのように感じても人と猫の時の流れは全然違います。
年齢的には若く感じても、猫は人の5〜6倍のスピードで歳をとります。
猫は変化が見えづらい
猫は機能低下が始まっても見た目にあまり変化は見られません。
老化がわかりづらいからこそ、7歳をすぎたらお爺ちゃんお婆ちゃんなんだと思ってあげてください。
老化が進むといろんな病気のリスクが高まるため、シニアになったら徐々に機能が低下してきていることを意識して、猫の変化に注意しましょう。
成猫フードは、高齢猫の体に負担がかかりやすい
7歳をすぎて高齢になった猫に今までと同じ成猫用の食事をあげていると、
フードによっては体に大きな負担をかけてしまうこともあります。
最近の成猫用フードは栄養価が高いものが多いので、シニア猫の衰えていく内蔵では消化に負担が大きくかかります。
必要エネルギーは20%も減る
猫も高齢になると運動量が減って、身体機能も衰えていきます。
筋肉の衰えや基礎代謝の低下に伴い、必要なエネルギー量も20%ほど低下します。
必要エネルギーは変わっても、食欲に変化はありません。
そのため、多量のカロリー摂取や内蔵にも負担になってしまうんです。
猫が快適に老後を過ごすためにも負担を下げてあげて、シニア期に入ったらフードの切り替えを検討しましょう。
こんな様子がみられた場合は、キャットフードの切り替え時!
「じゃあ、いつからシニア用のキャットフードに変えればいいの?」
一般的には7歳以降が高齢と言われていますが、少なからず個体差もあります。
また保護猫ちゃんの場合は年齢がわからないこともあるでしょう。
猫の老化はわかりづらいので、普段から飼い主さんが愛猫がだすサインを見逃さないようにしてあげてください。
猫の老化のサインの中でわかりやすい項目をまとめました。
- 歯に黄ばみがあり、茶色っぽくなってきた
- 太ももなどが細くなった
- 毛の色が薄くなる、顔まわりに白髪が増えてきた
- 毛のツヤがなくなってきた。パサつきやすい
- 爪がよく伸びるようになった
- お腹がたるんできた
- 口臭が臭ってきた
- 目ヤニが増えた
特に高齢化は歯に出やすいんです。
歯は歯磨きの際にもチェックしやすいので是非習慣にしてみてください。
我が家で保護した猫ちゃんも獣医師さんの年齢判断では歯をみていました。
老猫のキャットフードは小粒がいい理由
噛む力や飲み込む力が衰え始めたシニア猫には小粒がおすすめです。
飼い主さんによっては、猫の好みなどもあり大粒のフードを砕いている方もいるそうです。
7歳〜のシニア猫に適した成分は?
シニア猫に必要な成分
高齢の猫に必要な栄養とその理由を紹介します。
- 活性酸素が原因のダメージを軽減
抗酸化成分:ビタミンC,E、ルテイン、タウリン、β-カロテン、リコピン、ポリフェノール。老化などに効果がある。 - 腎臓のダメージを軽減する
リンを制限する - 筋肉維持を維持する
タンパク質・ロイシン - 関節や軟骨の栄養になる
グルコサミン・コンドロイチン硫酸 - 関節の痛みを軽減する
EPA・DHA - 歯石をできにくくする
ポリリン酸ナトリウム - 脳の健康維持をサポート
トリプトファン
参照:犬と猫の栄養成分辞典
シニア猫に最適なキャットフードを選ぶポイント
高齢の猫用フードを選ぶポイントとして、以下3つの項目を重視しました。
※添加物や香料、粗悪な原料を使っていないことは最低条件ですので、項目からは外しています。
- リンが制限されている
- 抗酸化成分が豊富
- 愛猫のあったタンパク質量の調整
1.リンが制限されている
15歳を超えた猫の30%が慢性腎臓病になっていて、高齢猫は腎臓病になりやすいんです。
腎臓病を悪化させる栄養素に「リン」があります。
リンは骨や歯、細胞をつくるために必要な栄養素ですが
高齢猫の場合、血液中にリンが多くなることで腎臓に負担がかかりやすくなるため過剰摂取を避ける必要があります。
※成猫用のフードは1%前後含まれています。
2.抗酸化成分が豊富
老化の原因となる活性酸素を抑える効果が抗酸化成分にあります。
若い猫は活性酸素に対抗する酵素をカラダで作れますが、高齢期に入るその働きが低下します。
そのため体外から抗酸化物質を積極的に摂っていく必要があります。
ビタミンC,E、ルテイン、タウリン、β-カロテン、リコピン、ポリフェノール
3.愛猫のあったタンパク質量の調整
「高齢猫はタンパク質を抑えた方がいい」
という意見はありますが一概に正しいとも言えません。
- 食欲がある場合:タンパク質を摂り過ぎないように控える
- 食欲がない場合:少ない食事で必要なタンパク質を摂取できるようにする
猫によっても違います。
タンパク質を抑えることが大切ではなくて、食欲や体調をみて調整してあげてください。
高齢猫におすすめの厳選キャットフード
1|ピュリナワン「健康マルチケア」
出典:ピュリナワン
「ピュリナワン」は、目的別に様々な種類があるAmazonでも口コミの評判がとても良いキャットフードです。
健康マルチケアは、7歳以上の猫のために栄養バランスが調整されているキャットフードです。
関節や尿、毛玉、歯周病予防の成分が含まれています。
プレミアムフードですが市販でも売っていて、高級フードと比較すると購入しやすいところがおすすめです。
市販のキャットフードは、だいたい合成着色料、香料を使用していますが、ピュリナワンは使用しておらず安心です。
我が家でも幼少期からピュリナワンをあげています。
2|モグニャン
出典:モグニャン
「モグニャン」は新鮮で消化にも優しい白身魚を63%以上を使用しているフードです。
猫の消化に負担をかける穀物が一切含まれていないグレインフリーで、脂質やカロリーは少し控えめです。
また、抗酸化作用のあるビタミンや果物も豊富に含まれているため体の老化を抑える効果も期待できます。
※もちろん添加物や香料は一切使用していません。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。
猫ちゃんが出すサインを見逃さずに見守ってあげてください。
悩んでいる飼い主さんに少しでも参考になれば嬉しいです。
猫ちゃんのカラダにあったキャットフードをあげてみてください。
コメントを残す